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月刊「福祉のひろば」
2025年5月号

最新号
福祉のひろば2025年5月号
特集
心を満たす「食」の支援
--社会的養護の現場から――
「全国学力・学習状況調査」(文部科学省、2023年度)によると、「朝食を毎日食べていますか」という質問に対して、「あまりしていない」「まったくしていない」と回答した割合の合計が、小学校六年生で6.1%、中学校3年生で8.7%となっており、近年増加傾向にあります。
また、「食育に関する意識調査」(農林水産省、2023年11月実施)によると、20~39歳の若い世代では、朝食を「ほとんど毎日食べる」が男性で58.1%、女性で64.0%、「ほとんど食べない」が男性で22.8%、女性で16.1%と、若い世代の朝食欠食の割合がもっとも高くなっています。
「こども食堂における"こどもの朝食"に関する現場の実態調査アンケート」(日本ケロッグ合同会社、2023年)によると、こども食堂運営者の約2人に1人が「朝食を毎日食べていない」こどもを認識しており、その理由として、「親がつくらない」(74.6%)、「経済的に余裕がない」(34.4%)、「家に食べるものがない」(31.1%)、「親からお金だけ渡されて自分で買うように言われている」(17.2%)が挙げられています。
経済的困難、時間的・精神的余裕のなさ、孤立、あるいはダイエットやサプリメントなどの情報があふれるなかで、さまざま角度からの「食の課題」が社会全体で広がっています。
とくに、社会的養護下にある子どもたちは、被虐待経験をふくめ、きわめて困難な背景を抱えて、児童養護施設等の入所施設で暮らしています。
今号では、そうした子どもたちが抱える困難と現場での支援について、「食」の観点から考えたいと思います。
食べることは心地よくてしあわせだという経験をしてこなかった子どもたちに、さまざまな角度から、おいしい、うれしい、たのしい、を伝えようとする、現場の奮闘を交流しました。
食事はからだの栄養として大切なだけでなく、食べることがうれしい、たのしいと思えることそのものが、生きていく力になります。
また、特集では、児童養護施設を卒園されたお二人の方に、施設での「食」の経験や思いについて、手記も寄せていただきました。
子どもたちにとっての「食」と、その大切さを考えたいと思います。

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