社会福祉研究交流集会
総合社会福祉研究所 > これまでの社会福祉研究交流集会 > 第15回社会福祉研究交流集会 in 大阪 |
第15回社会福祉研究交流集会 in 大阪 |
開催要綱PDF版(7月15日現在)はこちら(353.4KB)
第1回実行委員会を開催しました。その様子はこちらから。
第15回研究交流集会名刺広告協賛金を募集しています(PDFファイル、152.86KB)
「ワード」版はこちら
第14回社会福祉研究交流集会のレジュメ・資料集を販売しています。
日程 | 2009年8月29日(土)13時30分〜30日(日)17時 |
会場: |
1日目 大阪市立大学杉本キャンパス 交通アクセス→http://www.osaka-cu.ac.jp/info/commons/access-sugimoto.html 2日目 大阪健康福祉短期大学 交通アクセス→http://www.kenko-fukushi.ac.jp/170.php |
主催: | 第15回社会福祉研究交流集会実行委員会/総合社会福祉研究所 |
昨年秋の世界的な「金融危機」は、地球規模での経済競争を推し進めてきた新自由主義、市場主義にもとづく政策の破綻を明らかなものとしました。そのしわ寄せはとりわけ社会的に弱い立場にある人々を直撃し、日本では20万人以上の非正規労働者が仕事を失う状況に直面しています。自殺者が毎年3万人を超え、また経済的な理由で高校中退を余儀なくされる生徒、保険料を払えず医療を受けられない人々が急増するなど、子ども、障がい者、高齢者をはじめ、人々の暮らしの崩壊が進み、貧困と生存権の危機が広がっています。
そうした状況のなか、大阪集会では「ほんまもんの福祉ってなんや!?」をメインテーマに、私たちの労働と暮らし、社会福祉を取り巻く実態をもとに、「いのちと暮らし」を守る真の社会福祉のあり方について原点に立ち返り考えていきます。そして人間らしい本当の豊かな社会を実現するために、いま危機にある社会福祉・社会保障を再構築し、連帯の輪を広げていくための展望を探っていきます。全国のみなさまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
第15回社会福祉研究交流集会実行委員長 永岡正己
■分科会のテーマ・ねらい■ 30日(日)9時30分〜15時30分 |
第1分科会 高齢期を豊かに生きる 【ねらい】 現在「高齢者が豊かに生きる社会」がどんどん遠のき、生きていくだけでやっとという状況が進行している。無年金高齢者の存在、生活できない基礎年金、国民健康保険証のとりあげと医療費負担増、病院からの追い出し、後期高齢者医療保険という差別医療など「姥捨て山」的政策がとられている。介護保険は「サービスが自由に選択」出来るどころか、施設入所は待機者の増加で1〜3年待ちというのが実態で、ホームヘルプサービスの利用抑制も進行している。社会的には独居高齢者の賃貸住宅の契約拒否問題、地域における閉じこもりや孤独死など地域福祉の課題も山積している。団塊の世代が高齢化の世代となり、高齢者問題はもっと深刻な矛盾をかかえていく。 こうした状況で高齢者の運動は高まり反撃も始まっているが、高齢者の問題は子どもの親扶養の問題でもあり、全国民的課題に発展させる視点が重要である。また、疾病や介護予防政策の充実も真に豊かな高齢期を迎える基本に置きたい課題である。この分科会では、高齢者の人間性の回復、尊厳の確保のために何が必要かを明らかにし、何をすべきか、ポジティブに生きる事も含め問題提起していきたい。 【基調報告】 「豊かさの条件」上坪 陽さん(日本高齢者NGO会議 議長) 【指定発言】 「ライフワークを共有する楽しさ〜より場をつくろう〜」藤垣全弘さん(高齢者の施設づくりをすすめる近畿連絡会代表世話人)/「ミニディの実践と校区高齢者の支援」西野玲子さん(豊中市桜塚校区福祉会ミニディ「小さなくりの木会」責任者)/「高齢者の年金の実態」川畑周市さん(国家公務員労働組合大阪地区連合会前委員長・年金講師団講師)/「高齢者と安心の医療」眞鍋穣さん(阪南医療生協診療所所長・大阪健康福祉短期大学教授)/「地域の困難事例 地域高齢者の実態と課題」津田好子さん(生活協同組合大阪パルコープ福祉事業部サービス提供責任者リーダー) |
第2分科会 子どもの貧困・権利・未来 【ねらい】 人生のスタートラインである子ども期の貧困は、子ども期だけでなくその人生に大きな影響をもたらすといわれています。また日本は、税や社会保障などが移転した所得再分配前と後で子どもの貧困率が逆転し、所得再分配後の方が貧困率が高まるという特異な状況にあります。 すべての子どもが安心して生活し成長できる環境が築かれるためには、福祉・保育・教育など子どもに関わる様々な領域で、子どもの貧困を根絶する取り組みが必要になります。しかし、児童扶養手当の削減や母子加算の廃止、保育所制度の「市場化」、就学援助制度の準保護児童家庭への国庫負担廃止による一般財源化など、子どもに関わる社会サービスは貧困解消の方向になってはいません。この分科会では、子どもの貧困に携わる様々な領域での実践報告に学びながら、日本における子どもの貧困根絶にむけた社会のあり方と実践方向について議論します。 【コーディネーター】 垣内国光さん(明星大学教授) 【報告】「近年の児童相談所からみた子どもの貧困」仙田富久さん(京都府京都児童相談所職員)/「定時制高校に通う子どもと家庭を取り巻く現状」小西順治さん(大阪府立定時制高校教員)/「母子生活支援施設における母子家庭の子どもの実態とその支援」廣瀬みどりさん(母子生活支援施設東さくら園園長)/「子どもの貧困をとりまく現状と課題」高橋俊作さん(全京都生活と健康を守る会連合会事務局長) |
第3分科会 障害者・家族の貧困と真の自立を問う 【ねらい】 現在の障害者・家族のくらしの中にも、多くの困難が生起しているが、その要因として主に次の3点をあげることができる。@急速に進行する貧困がもたらす困難。A社会保障・社会福祉の量的抑制とアクセスの制限。B市場原理の導入による福祉の質の変化と福祉実践の変貌。 新自由主義的な経済政策の破綻が明らかになりつつある中にあってもなお、政府は社会福祉「基礎構造改革」路線の継続・貫徹を図ろうとしており、上記に示した生活困難の発生因は、さらに質的・量的に拡大していくものと思われる。 そこで本分科会では、@政府の進める社会福祉「基礎構造改革」路線の行き着く先を見通しつつ、障害者分野で生起しているさまざまな問題を、老人や児童にかかる「制度改革」によるくらしへの影響と重ねあわせ理解すること。A社会福祉「基礎構造改革」路線から抜け出し、新しい社会福祉を構築していく力を、障害者・家族のくらしの実態や福祉の実践現場から見出すことを目的に実施する。 【コーディネーター】 塩見洋介さん(大阪障害者センター) 【助言者】 山本耕平さん(立命館大学教授) 【報告】 「相談支援現場からみた障害者のくらしの貧困」江上直子さん(和歌山生活支援センター 麦の郷アドボカシーセンター 支援センター長)/「児童福祉法改定と障害児関連施策・制度の貧困」池添素さん(らく相談室)/「障害者の就労・自立・くらしをめぐる状況と課題」石本悦二さん(はびきの園管理者)/「障害者・家族の高齢化による生活基盤の崩れにどう立ち向かうか」鳴川真弓さん(すみれ共同作業所 所長) |
第4分科会 希望をもって働く職場であるために‐職場づくり・人づくり 【ねらい】 社会福祉をめぐる情勢が厳しい中で、社会福祉現場における人材確保・就労継続の困難が生じる中で、若者が福祉現場に集まらない現状が指摘されている。そのような状況下、若者にとって魅力とは何なのか?魅力のある福祉現場とはどうあるべきか?その中で専門性の継承と向上のために、どのような条件・環境整備が必要なのかを考える。 【課題提起】 「現在の福祉現場を取り巻く情勢と運動課題」泉谷哲雄さん(福祉保育労大阪地本委員長) 【基調報告】 「社会福祉現場を取り巻く現状と課題〜希望を持って働き続ける福祉現場をめざして〜」岡崎祐司さん(佛教大学教授) 【報告】 「魅力ある福祉現場を目指しての職場づくり〜施設経営・管理の立場から」入澤宏樹さん(大阪いずみ市民生活協同組合福祉事業部部長)/「魅力ある福祉現場を目指しての人づくり〜現場主任の立場から」塩田千恵子さん(社会福祉法人 ひびき福祉会 アクティビティセンターひびき主任)/「若者たちにとっての福祉現場の魅力と教育機関の役割」堅田知佐さん(島根総合福祉専門学校)/若者からのメッセージ |
第5分科会 新たな地域ネットワークとその担い手−そこに住んでいる人の交流会− 【ねらい】 近年、民生委員や各種住民機能組織の位置や役割が薄れ、地域の担い手がいなくなっていることが指摘されている。民生委員や福祉委員(主として社協ボランティア)など地域福祉の担い手を得るためには、“ネットワーク”がキーワードとなる。一方で、NPOや法人化による支援の事業化という流れも看過できない。大阪では「小地域ネットワーク推進事業」が、政策として校区社協への補助事業として定着しつつある。 また国と地方の課題として、今後の地域づくりを考える上で「新たなつながりと支え合いの地域福祉のあり方」の本質を問う論議も必要となっている。それを単に批判材料だけとせず、国の責任を明確にした上で、あるべき「豊かな支え合い」の姿を地域と自治の視点からさぐっていきたい。 【コーディネーター】 佐藤貞良さん(関西福祉科学大学准教授) 【報告】 「小学校区を基盤にしたネットワークとCSWの役割」勝部麗子さん(豊中市社会福祉協議会地域福祉課長)/「住み慣れた町で楽しく元気に」小西カウさん(八尾市・NPO法人みちくさ代表)/「新たな地域ネットワークとその担い手−川崎NPO法人コスモスの家における事例を通して−」本田和隆さん(NPO法人コスモスの家・社会福祉士)/「エコと自然で地域の再生−西淀川の交通とまちづくり活動−」あおぞら財団 |
第6分科会 反貧困と自立・連帯・生活保障 【ねらい】 世界規模で景気が悪化する中、失業を余儀なくされたり、家を失いネットカフェや路上で暮らす人、保険料が支払えず医療を受けられない等、人々の抱える貧困問題はますます深刻化している。 しかし一方では、「反貧困ネットワーク」や2008年末からの「派遣村」の取り組み等、いろいろな垣根を越えた連帯の輪が広がり、貧困問題を解決しようとする運動が活発化してきている。 本分科会では、反貧困運動の成果を学び、運動や連帯のあり方を考えること、働く貧困層の実態を共有しながら、医療・居住・年金などを含めた支援課題を明らかにすること、そして人間らしい暮らしを支える実践のあり方や、制度・政策の改善について共に考えていきたい。 【助言者】 松崎喜良さん(神戸女子大学)/生田武志さん(野宿者ネットワーク) 【報告】 「反貧困運動の成果と課題」普門大輔さん(大阪弁護士会)/「吹田地域での精神障害者支援と連帯−福祉事務所の役割から」千田美津男さん(吹田市福祉事務所・査察指導員)/「日雇い・派遣労働者の医療保障」奥村晴彦さん(社会福祉法人大阪社会医療センター付属病院・医事担当課長代理・MSW)/「この半年の生活相談から」秋吉澄子さん(全大阪生活と健康を守る会連合会事務局次長) |
<分科会報告の募集は終了しました>
【費用】参加費(資料代含む) 一般・大学院生 5,000円 学部生・障害者 3,000円 ※高校生以下は無料
懇親会費(29日夕) 5,000円
弁当代(30日昼) 1,000円(お茶付き)
宿泊代 8,400円〜(シングル1泊朝食付き)
保育代 (当日、実費をいただきます。)
釜ヶ崎スタディツアー 2,500円(事務諸経費500円含む・8月31日希望者のみ・定員20名)
★事前の申し込みは終了しました。下記の点についてご留意の上、当日会場受付へお越し下さい。
8月29日(土)大阪市立大学杉本キャンパス
8月30日(日)大阪健康福祉短期大学
まだ定員に余裕がございますので、当日会場にお越しいただき当日受付の窓口で参加申し込み・入金の手続きを行ってください。
(1)お弁当の事前申し込みは終了しました。
8月30日(2日目)の昼食は、お弁当をご持参いただくか、JR堺市駅周辺の飲食店等にてお済ませください。
(2)懇親会の参加申し込みについて
まだ定員には若干の余裕がございますので、当日申し込みが可能です。希望者は当日受付でお申し込み下さい。定員になり次第、締め切ります。
(3)宿泊について
宿泊申し込みの当日受付は行いません。宿泊は各自でお取りいただくか、パインツーリストにご相談ください。
パインツーリスト (担当 澁谷千沙 しぶたにちさ) 〒591-8037 堺市北区百舌鳥赤畑町1-8-4 新野村工業三国ヶ丘ビル2階 TEL 072-254-1020(営業時間9時〜18時、土・日・祝休み) FAX 072-254-1305(番号をお間違えのないように) E-mail:pinetourist@yahoo.co.jp |
<主催・お問合せ> 総合社会福祉研究所事務局 〒543-0055 大阪市天王寺区悲田院町8−12 総合社会福祉研究所気付 電話06−6779−4894 FAX06−6779−4895 http://www.sosyaken.jp/ E-mail:mail@sosyaken.jp |
これまでの社会福祉研究交流集会にもどる トップページにもどる
お問い合わせ先 |