福祉のひろば 2025年3月号商品コード:hiroba-202503
特集 福祉現場で起きる虐待の実態とその要因
--打開の方向を考える--
二〇一六年七月二六日、神奈川県立知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」の元職員が施設の入所者一九人を殺害し、入所者・職員計二六人に重軽傷を負わせるというきわめて悲惨な事件が発生しました。
二〇二〇年三月に死刑判決が確定している植松聖死刑囚は、「社会の役に立たない障害者はいなくなればいい」などと動機について語っており、犯行の根底にある優生思想が全国的な議論を巻き起こしました。
実際にSNS等では植松死刑囚の犯行に共感・賛同するようなコメントもあるなか、社会福祉関係者をはじめ、さまざまな団体や個人が植松死刑囚の犯行を許さず、社会にはびこる優生思想を乗り越えようととりくんできました。
しかし、史上最悪の虐待事件といわれる「津久井やまゆり園事件」のあとも、高齢、障害、保育の現場における虐待のニュースはあとをたちません。
今号の特集では、あらためて、福祉現場における「虐待」とはどのような状況を指すのか、その状況はどのような要因で発生するのか、そして、その状況を打開するためにいま現場からなにができるのか、考えたいと思います。
【ひろばトーク】
僕のつまらなさについて 村上 靖彦
●特集● 福祉現場で起きる虐待の実態とその要因
──打開の方向を考える──
〈座談会〉 足立早苗/高橋孝雄/二見清一/松下かほる
/松尾悦行/児嶋芳郎
●トピックス●
第29回合宿研究会のご案内
コロナ禍をへて問われる保護者会・家族会のありよう 中島 素美
第26回全国シェルターシンポジウム2024 in KOBEからの報告Ⅱ
――離婚後「共同親権」法改正がもたらす懸念と課題 朴 仁淑
〈投稿〉重度視覚障害をもつ私が家を借りるということ 坂本 堅一
もっとグラビア きこえない人のひとりぼっちゼロをめざして
申 佳弥
第37回社会科学・社会福祉基礎講座、修了しました!
●連載●
なかまと職員と家族と、ともに築く暮らしの場
住みなれた地域に入所施設を 田槇美智代
続・ヘルパー歳時記 生活を支えるとはどういうことか②
WORK WORK──わくワク──
「ニューヨークマンハッタン摩天楼」ポーチって!? 工房和丘
JОB&ACTION 全国福祉保育労働組合(48
人権と尊厳を守る仕事をめざして
私の履歴書 社会福祉経営全国会議(48)
在所のような保育園に 新美 亘
阿修羅がゆく わたしが好きな釜ヶ崎(68) 水野阿修羅
育つ風景 30年まえの卒園児Mくんのこと 清水 玲子
映画案内 『夜明けのすべて』 吉村 英夫
現代の貧困を訪ねて 生田 武志
大阪地裁による「あいりん総合センター」での野宿者の強制排除(2)
似らすとれーしょん道場 似顔絵まんがアート
またまたメジャーなのじゃ ラッキー植松
ホームレスから日本を見れば ありむら潜
花咲け! 男やもめ 川口モトコ
みんなのポスト/福祉の動き/今月の本棚
●グラビア● きこえない人のひとりぼっちをなくす