福祉のひろば 2023年5月号商品コード:hiroba-202305
特集 医療的ケア児と社会的養護から考える子どもの権利
すべての子どもは、しあわせになる権利があります。生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利があります。それは、医療的ケアが必要でも、重度の障害があっても、貧困や不安定な家庭に生まれた子どもでも同じです。大人や社会は、こうした子どもの権利を守り、保障する責務があります。
そして、その“しあわせ”のすがたは、一人ひとり違うはずです。大人や社会が決めるものではなく、子ども一人ひとりが、自分自身の人生を生きるなかで見つけていくものです。大切なのは、子どもが自分のしあわせを見つけられるように支えることではないでしょうか。そのためには、なにがこの子のしあわせか、なにが最善の利益となるのか、つねに大人や社会が考えつづけ、子どもと一緒に育ち合っていくという視点が不可欠だと思います。
目の前にあるいのちを守り、その子どもの権利を守る。「こども家庭庁」がスタートしたいま、今号の特集では、医療的ケア児の在宅生活を支えるNPО法人うりずんや児童養護の現場から、子どもの権利を守ることについて、考えたいと思います。
【ひろばトーク】
小児科医から社会福祉学部の教員になって思うこと 武内 一
●特集● 医療的ケア児と社会的養護から考える子どもの権利
医療的ケア児と家族の日々の暮らしを保障するために 髙橋 昭彦
医療的ケア児も、家族の一員だとあたりまえに考えられる社会に
稲葉 七美
家庭・学校・地域を子どもから奪わない社会的養護へ 早川 悟司
こども家庭庁設置の意義とその課題
─子どもの権利の観点から─ 谷口由希子
●トピックス●
第36回社会科学・社会福祉基礎講座、開催します!
第28回社会福祉研究交流集会in大阪 着々と準備中!(2)
子どもたちの適切な教育を受ける権利を守るために 山内富士生
●連載●
WORK WORK──わくワク──
心のこもった機織り商品 北区立若葉福祉園
婦人保護事業のこれまでとこれから(2)
生野学園の歴史から見る、婦人保護事業 丸山 里美
ケア労働処遇改善キャンペーン!⑩
コロナ禍でますますきびしくなる医療現場 中村恵美子
夕映えのとき〜人生の終え方を支える実践〜
最期の準備に寄り添うということ 北沢 久子
座ることを考える
生活の質を大きく左右する「車いす」のあり方② 増澤 髙志
JОB&ACTION 全国福祉保育労働組合(26)
「社会的基準」の引き上げで利用者処遇と労働者処遇の向上を
私の履歴書 社会福祉経営全国会議(26)
どの子にもゆたかな人生を 松本 正良
阿修羅がゆく わたしが好きな釜ヶ崎(46) 水野阿修羅
相談室の窓から
不登校・ひきこもり状態から立ちあがって 青木 道忠
育つ風景 コロナとのもうひとつのたたかい 清水 玲子
映画案内 『太陽とボレロ』 吉村 英夫
現代の貧困を訪ねて
値上がりする卵──鳥インフルエンザと鶏たち 生田 武志
似らすとれーしょん道場 似顔絵まんがアート
神サマの似顔絵じゃ! ラッキー植松
ホームレスから日本を見れば ありむら潜
花咲け! 男やもめ 川口モトコ
みんなのポスト/福祉の動き/今月の本棚
●グラビア● いま、ここにあるいのちを大切にしたい