福祉のひろば 2022年8月号商品コード:hiroba-202208
特集 平和と福祉 私たちができること
『福祉のひろば』8月号では毎年、「平和と福祉」を特集のテーマとしています。
ウクライナの戦争に小誌としてどう向き合うべきだろうかと悩みながらの企画でした。
というのも、特集にご登場いただいた木戸季市さん(被団協事務局長)がお話くださったように、ロシアのあまりに非道で一方的な侵略のなかで、自国を守るためには武力も一定は仕方がないのだろうか? もちろん武力による侵攻は許さないけれど、武力を批判するだけでは、ウクライナに敗北を認めるべきだということにはならないのだろうか? というモヤモヤとした思いが、私たちのなかにもあったからだと思います。
ですが、特集にご登場いただいたみなさんのお話を聞くなかで、やっぱり、武力を行使しなくていい世界、武力の行使を許さない世界をどこまでも求めつづけ、それを実現するために、対話や議論を重ねるなかで、同じ思いをもつ人たちを一人ずつ世界に増やしていくしかないとの思いを、あらためて強くしました。
木戸さんは、福祉の仕事にも共通する“対話”の大切さを語ってくださいました。
ウクライナから来日したシガル・オレーナさんは、“表現の自由”の大切さを語ってくださいました。
今号が最終回となる連載「ミリタンが実現するフランスの福祉」には、ソーシャルワーカーこそが率先して表現の自由を守り、声をあげていくことが大切だとあります。
福祉の現場で日々大切にしている、相手の思いを尊重すること、共感し対話を重ねること、権利や自由を守ることが、平和を築く大切な一歩になっていることを、あらためて感じました。(編集主任)
【ひろばトーク】
商社マンから笑社マンへ
〜お笑いで社会的課題にとりくむ〜 マヌー島岡
●特集● 平和と福祉 私たちができること
非戦を世界に広めていくことこそ、日本ができる一番の国際貢献 志葉 玲
人類にとっての“対話”の大切さをより強く感じて 木戸季市
ウクライナという国を守りたい シガル・オレーナ
原子力と平和 市川 浩
──核大国ロシアの原発大国ウクライナへの侵攻を機に考える
●トピックス●
【PHOTO】おおさかパルコープ子ども食堂フードバンク
命と安全を守るための公的責任を 家平 悟
【座談会】ろうあ者の生活はどう変わったか。思いと運動を次の世代へ。
第27回社会福祉研究交流集会in愛知のご案内
●連載●
WORK WORK──わくワク──
「和の手作りゼリー」は夏の主役! はぐるま共同作業所和の杜 44
ミリタンが実現するフランスの福祉(最終回)
国の未来をつくる国民を育てるために 安發 明子
かさねあい、はぐくみあう保育実践(最終回)
新しい「柱」になっていく保育士さんに 上西 克明
★新連載★ケア労働処遇改善キャンペーン! 石倉 康次
夕映えのとき〜人生の終え方を支える実践〜 吉川 由加
コロナ禍であらためて大切にしたい、思いに寄り添うということ
★新連載★座ることを考える
(1)椅子に座るということ 増澤 髙志
JОB&ACTION 全国福祉保育労働組合(17)
安心して働きつづけられる職場へ
私の履歴書 社会福祉経営全国会議(17)
収入保障で支えたい障害者の発達とくらし 亀井 勝
阿修羅がゆく わたしが好きな釜ヶ崎(37) 水野阿修羅
相談室の窓から 青木 道忠
それぞれの個性や特性が尊重され安心してヘルプが出せる社会に①
育つ風景 清水 玲子
保育園職場のあり方としての職員関係を問う
映画案内 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』 吉村 英夫
現代の貧困を訪ねて
なぜ女性の野宿者は少ないのだろうか 生田 武志
似らすとれーしょん道場 似顔絵まんがアート
クビなのじゃ! ラッキー植松
ホームレスから日本を見れば ありむら潜
花咲け! 男やもめ 川口モトコ
みんなのポスト/福祉の動き/今月の本棚
●グラビア● 夢をかたちに 城東福祉ゾーン新たなるスタート