福祉のひろば 2021年8月号商品コード:hiroba-202108
                
                    
                    
                    
                    
                    
                                        
                    
                                     
                
                    特集 平和をめざし、守るためにできること
本誌では毎年八月号で、戦争や平和のことを考えています。とくに、戦争を経験した世代の人たちがいなくなってしまうなかで、第二世代、第三世代の私たちが、なにをどう伝えることができるのかが問われています。
昨年の本誌八月号で永田浩三さん(元NHKプロデューサー、ジャーナリスト)が、各家庭にテレビが普及したころに起きたベトナム戦争は、その悲惨なようすがテレビを通して茶の間に流されたことから、「リビングルーム・ウォー(茶の間戦争)」と呼ばれていたと書かれていました。そして、戦地の映像やジャーナリスト、キャスターが語りかけた反戦が、戦争反対の世論を大きくあと押ししました。
インターネットが普及したいま、いままさに戦争が起きている国、武力攻撃や弾圧、デモが起きている国のようすを、手元のスマホでリアルタイムに見ることができます。テレビと大きく違うのは、流れてきたものに対して、受け取った人がすぐに反応を返せるということでしょうか。武力攻撃する人や国を批判し、抑圧され・攻撃されている人々に応援のメッセージをとどけることができます。武力以外の解決方法や平和の大切さを伝え、共感し、つながりあうことができます。
戦争体験者のリアルな話を聞くこと、現地で被爆遺構に触れること、民主化を勝ち取るために命をかけてたたかっている人たちの思いを知ること、本や動画、SNSなど、戦争や平和を考えるきっかけは溢れています。一回だけでは記憶に残らないかもしれません。一〇人に伝えても、心に響くのは一人かもしれません。それでも、なにかのきっかけやタイミングで、聞いたこと、学んだことが自分の経験とつながり、ストンと心に落ちることがあるはずです。そのきっかけをつくりつづけ、発信しつづけることが、私たちができること・すべきことなのだろうと思います。
(編集主任)
【ひろばトーク】 
危機をチャンスに──あたらしいチャレンジ	逆井 直紀	
●特集●  平和をめざし、守るためにできること
アメリカと一緒に軍事対応を強化するのはダメ	塩見 一弥	
長崎民医連の職員だからこそ、学び、伝えたい	柴田親男・松永崇嗣	
日本政府としてミャンマー国民を支援してほしい
私たちが選んだのは、軍政ではなく国民統一政府!	
●トピックス● 
【PHOTO】ズームイン! 
 社会福祉法人桃郷 放課後等デイサービス青空	
新型コロナウイルス感染症クラスターを経験してⅠ	山中ひろみ	
新型コロナウイルス感染症クラスターを経験してⅡ	中島 素美	
天海訴訟 千葉地裁判決のポイントと問題点にかかる考察 山崎 光弘	
コロナ禍であらためて考える公衆衛生・保健行政のあり方	武内  一	
第26回社会福祉研究交流集会のご案内	
第5回陸前高田学校のご案内
●連載●
WORK WORK──わくワク──
 標高300m天空の茶畑のお茶	サテライトいぶき	
かさねあい、はぐくみあう保育実践
 ひむろこだま博物館をめざして!	岩尾 亮太	
JОB&ACTION 全国福祉保育労働組合(5)		
 非正規差別を許さない保育職場に
私の履歴書 社会福祉経営全国会議(5)
 「福祉」とは「しあわせ」「ゆたかさ」と同意語	辻村  惺	
阿修羅がゆく わたしが好きな釜ヶ崎(25)	水野阿修羅
相談室の窓から
 ダウン症者の加齢にともなう変化と支援課題	青木 道忠	
育つ風景	清水 玲子	
 子どもの側に立つことをあらためて教えてくれる子どもたち
ひととしてあたりまえに生きたい
 「なかまの里をつくる会」会長として(7) 	清田  廣	
映画案内 『キネマの神様』	吉村 英夫	70
現代の貧困を訪ねて 座骨神経痛はとつぜんやってきた	生田 武志	
似らすとれーしょん道場 似顔絵まんがアート
 スポーツは爽やかに、じゃ!	ラッキー植松	
ホームレスから日本をみれば 	ありむら潜	
花咲け! 男やもめ	川口モトコ	
みんなのポスト/福祉の動き/今月の本棚 
●グラビア● 長崎にて、原爆の日をおもう