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2022年03月09日
(声明) ロシアによるウクライナ侵攻に厳しく抗議する
総合社会福祉研究所 理事会
ロシアは2022年2月24日、ウクライナへの軍事侵攻を開始しました。これは、ウクライナの主権と領土を侵害するものであり、国際紛争の解決を平和的手段と国際法の原則にしたがって解決することを定めた国連憲章を踏みにじるものであり、いかなる理由があっても到底容認できません。
また、プーチン大統領は2月27日に核兵器の使用を示唆し、3月4日にはロシア軍がザポロジエ原子力発電所関連施設への攻撃を行いました。このような行為はウクライナの人だけでなく、全世界の人びとを核兵器使用の争いに引きずりこみ世界を破滅にみちびくものとして厳しく警告し糾弾します。ロシア軍の攻撃の中止と即時・無条件の撤退を強く求めます。
ウクライナ市民の粘り強い抵抗があり、ロシア国内においても、そして世界の各地からも反戦の声が広がっています。一方で、力による対抗を強調する声や、「核共有」論を唱える声が、日本国内の一部政治家から出ていることは、唯一の戦争被爆国日本として恥ずべきことです。また、このような考え方は平和的生存権を明記した日本国憲法前文の立場を否定するものです。
力の論理を肯定することは、国際関係だけではなく身近な対人関係において、自分の意や利に沿わない相手を恫喝し力でねじ伏せる行為を肯定する立場に通じます。これは、お互いの尊厳を尊重し、違いを認め、対話をつくし、道理に適った支援をすることを何よりも重視する、社会福祉の思想とは相容れないものです。また、過去の戦争により心身の障害を持つ人や孤児を多数生み出したことを福祉関係者は深く受け止めています。
このような立場から、ロシアによるウクライナ侵攻に対し厳しく抗議します。