地球から日本を見てみよう
ピースボート乗船レポートを終えて
月刊「福祉のひろば」
2024年4月号
最新号
福祉のひろば2024年4月号
特集
低出産・高齢化・貧困--日韓共通の課題を考える〈後編〉
今号の第28回合宿研究会inソウル〈後編〉では、2日目の永登浦ボヒョン総合支援センター(ホームレス支援施設)の視察と、3日目の永楽保隣院(児童養護施設)の視察の概要を報告します。
ふたつを見学させていただき共通して感じたことは、子どもたちやホームレスの方たちへの支援のなかで、文化活動や体験・経験をとても大切にされていたことです。ボヒョン総合支援センターでは、人文学を学んだり、歴史遺跡地めぐるプログラムがあり、オーケストラ活動にもとりくんでいることにおどろきました。永楽保隣院では、キャンプは年に3回、美術や園芸などの文化プログラムがゆたかです。
もう一つ、視察から共通して感じたことは、福祉労働者の処遇や担い手不足の問題です。ボヒョン総合支援センターの職員さんは、「この仕事はとてもやりがいがあるけれど、職員の思いに拠っているところが大きく、処遇もいいとは言えない。そのため、スタッフがほしくても集まらなくて、一人ひとりの仕事量がとても多い。このままでは、福祉の仕事をめざす若い人がいなくなってしまう」と危機感を話してくださいました。
福祉現場の担い手不足、処遇の問題は、日本もまったく同じ問題を抱えています。背景には、程度の差はあれ、社会保障や社会福祉への支出を経済成長の足かせとみたり、福祉労働の専門性が軽視されたり、共通する社会的課題がありそうです。そこをどう突破できるのか、国を超えて一緒に学び合い、考えていくことは、大きな一歩になります。経済のグローバル化に対し、現場の実践や運動もグローバルに対抗していくことが求められているのではないでしょうか。
(編集主任)
今号の第28回合宿研究会inソウル〈後編〉では、2日目の永登浦ボヒョン総合支援センター(ホームレス支援施設)の視察と、3日目の永楽保隣院(児童養護施設)の視察の概要を報告します。
ふたつを見学させていただき共通して感じたことは、子どもたちやホームレスの方たちへの支援のなかで、文化活動や体験・経験をとても大切にされていたことです。ボヒョン総合支援センターでは、人文学を学んだり、歴史遺跡地めぐるプログラムがあり、オーケストラ活動にもとりくんでいることにおどろきました。永楽保隣院では、キャンプは年に3回、美術や園芸などの文化プログラムがゆたかです。 もう一つ、視察から共通して感じたことは、福祉労働者の処遇や担い手不足の問題です。ボヒョン総合支援センターの職員さんは、「この仕事はとてもやりがいがあるけれど、職員の思いに拠っているところが大きく、処遇もいいとは言えない。そのため、スタッフがほしくても集まらなくて、一人ひとりの仕事量がとても多い。このままでは、福祉の仕事をめざす若い人がいなくなってしまう」と危機感を話してくださいました。 福祉現場の担い手不足、処遇の問題は、日本もまったく同じ問題を抱えています。背景には、程度の差はあれ、社会保障や社会福祉への支出を経済成長の足かせとみたり、福祉労働の専門性が軽視されたり、共通する社会的課題がありそうです。そこをどう突破できるのか、国を超えて一緒に学び合い、考えていくことは、大きな一歩になります。経済のグローバル化に対し、現場の実践や運動もグローバルに対抗していくことが求められているのではないでしょうか。(編集主任)
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